第11章 詳細オプション

目次

CrossOver を複数システムへインストール
作成したボトルをエクスポートする
新規ドライブの追加、およびドライブ ラベル/シリアル番号のカスタマイズ
ボトルフックを使ったボトルのカスタマイズ

この章で紹介されている設定は、上級者向けです。OS X のコマンドラインについて詳しい知識を必要とします。コマンドラインの操作に慣れていない場合は、この操作を行わないことをお奨めします。

CrossOver を複数システムへインストール

CrossOver では、Windows アプリケーションを大量のユーザー、大量のシステムへ展開する機能を提供します。基本的な機能はボトルの共有で、各ユーザーがインストールする各アプリケーションを、同じシステムのすべてのユーザーが共有できることです。ボトルの共有はシンプルです -- 配信したいファイルとアプリケーションが含まれたボトルを共有し、 個人データ(例えば、キャッシュされたユーザー名とパスワード)を削除し、[エクスポート] ボタンをクリックします。エクスポート後、そのシステムのすべてのユーザーはそのボトル内のアプリケーションにアクセスできます。

作成したボトルをエクスポートする

エキスポートされたボトルを別の Mac へ配布するには、エキスポートされたボトル(標準的な場所: /Library/Application Support/CrossOver/Bottles ) を別のシステムの同じ場所へコピーします。ボトルのコピー後、そのシステムで CrossOver を起動してください。標準的な場所へコピーされた CrossOver はアイコンも作成します。

ネットワーク構成によってはクライアントにパッケージをインストールする前に以下のカスタマイズが必要かもしれません。

既成アイコンのエクスポート.  ユーザーのドックへアイコンを自動的に登録する機能があれば、配布パッケージ中に CrossOver で作成されたアイコンを入れておくこともできます。ボトル名が同じならば、1台のマシンから別のマシンへコピーされても、アイコンはうまく動作します。アイコンから CrossOver を起動すると、すぐにそのアイコンを確認して、ローカルで使用できるアイコンと入れ替えます。

[注記]

ボトル作成後、2つのアイコンのセットを持ちます。1つは個人用ボトルを参照し、もう1つは作成されたボトルを参照します。作成されたボトルを参照するアイコンの配布を確認してください。

カスタムか既成環境設定ファイルの提供.  システム管理者は、配布する前に、CrossOver のデフォルトの動作を変更できます。これは、それぞれのユーザーアカウントでスクリプトを実行するか、既定のファイル(~/Library/Preference/com.codeweavers.CrossOver.plist)を各ユーザーアカウントの [Preferences] ディレクトリにコピーすることで変更できます。

最も有効なデフォルト設定:

  • [ようこそ] ウインドウを表示しない.  [ようこそ] ウインドウは'UseWelcomeWindowAsUntitledFile'でオフにすることもできます:

                    $ defaults write com.codeweavers.CrossOver UseWelcomeWindowAsUntitledFile -bool NO
                  

  • 新規アイコンの非表示.  しばしば、ボトルが最初に使用された時に、CrossOverは新しいアイコンが作成されたことを示すため、一連のウインドウを表示します。開くウインドウの数は RevealNewIcons の設定で調整できます:

                    $ defaults write com.codeweavers.CrossOver RevealNewIcons -bool NO
                  

  • ユーザーボトルの場所変更.  デフォルトのユーザーボトルのディレクトリは~/Library/Application Support/CrossOver/Bottlesです。エキスポートされたボトルを使用する場合でも、ユーザーローカル設定を保存するのに使用します。このディレクトリの場所は、BottleDir 環境設定で変更できます:

                    $ defaults write com.codeweavers.CrossOver BottleDir /path/to/user_private/non_networked/bottle/dir
                  

    ユーザー設定とシステム設定が競合するような、作成されたボトル自身を含んだディレクトリを指していないことが重要です。

    ボトルディレクトリとしてネットワークかリモートドライブを使用するのはパフォーマンスに問題があるため、お薦めしません。

  • CrossOverのボトル作成先変更.  エキスポートされたボトルを外部ボリュームまたは共有ボリュームに保存する場合は、CrossOver に別のディレクトリを指定し直す必要があります。この指定は、ManagedBottleDirs の環境設定で行うことができます:

                    $ defaults write com.codeweavers.CrossOver ManagedBottleDirs /path/to/shared/non_networked/bottle/dir